第十一話 日常

 
SM以外のプライベートは、
本当にSMは持ち込みませんでした。
唯ちゃんは素振りすら見せません。

私が持ち込もうとすると、
唯ちゃんが、「ダメ~」と言って制止します。
たぶん男性側の方がもういうことって持ち込むのでしょうね~

プライベートは、
「しっかり彼氏として私を守ってね~」って言うわけですが・・・
「それが一番怖い」というと
「なんか言った?」と唯ちゃん。
「何にも言ってませんよ~」というと、
「それが一番怖いってどういうこと?」と言われ・・・
聞こえてんじゃんと思いながらも「すいません」と謝る始末・・・

2人で何をするのもフィフティーフィフティーでした。
食事や洗濯・掃除も唯ちゃんと私と交代に分担していました。
別に1人暮らししてから自分で全部やっていたので
そこまで苦ではありません。

SMも頻繁にやっていたわけではないので、
ホテルにはお金をかけて、ベット以外は何にもない広い部屋を借りてました。
その中で、「お金きついでしょ~私が全部出してあげる。」というのですが、
「いえ、ちゃんとそのお金は別途準備していますので、大丈夫です。」というと、
「つまんないな~」と唯ちゃん。

もうホテル代も出してもらったら、後のことを考えると・・・怖い・・・

唯ちゃんのコントロールのおかげもあって、
日常にはSMを持ち込むことなく過ごしていきました。