第二十話 訓練

 
唯女王様が力を入れていたものの一つに、
馬調教がありました。

私が四つん這いになり、唯女王様がそこに乗り、
馬として部屋中を歩き回わります。

その時、言葉を発しません。
鞭1回で「歩け」、鞭3回で「とまれ」
左右に行くときは、舵を切るほうの足で軽く蹴ります。
軽く蹴ったほうへ体を向けて歩いていきます。

「だって、馬に人間の言葉なんてわからないもの。」
ということで、体で覚えていくことに・・・
最初は、2回鞭を打たれると減速してしまい、
「誰も遅くしなさいとは言ってないよ」と鞭でお仕置きをされていましたが、
慣れとは怖いもので、鞭のタイミングでわかるようになり、
「えらいね。」と撫でてくれます。

部屋中を唯女王様が満足するまで歩き続けるのですが、
途中でバテがくるわけですが・・・・

その中でも頑張っているかどうかは休憩の時にわかります。

頑張ってないと判断されるときは、私の背中の上で、煙草を一服される。
頑張ったと判断されたときは、顔面騎乗をしながら煙草を一服される。

唯女王様のお尻の柔らかに酔ってしまうのですが、
突然呼吸を止められるので、もがいてしまいます。

「嫌なの?」と言って、お尻を上げると、
「そうで・・・」と言うもつかのま、唯女王様のお尻が乗り、
呼吸がストップします。
唯女王様はその様子を見て笑っているのですが、
気持ちよさと苦しさでわけがわからない状況になります。

馬調教も回数を重ねるごとに変化し、
ただ歩くだけでなく、スピードも求められるようになってきます。

おかげ様で体力がつきました。
唯女王様的にもスポーツ的になってきており、
このポンコツを鍛える調教師的な感じになっていきました。